既婚者だと知らなかった時の不倫トラブル対処法!慰謝料請求への対応と証拠の残し方

2026/06/02

    既婚者だと知らなかった時の不倫トラブル対処法!慰謝料請求への対応と証拠の残し方

    信じて交際していた相手に配偶者がいたと分かると、これまでの時間まで否定されたように感じてしまうものです。

    既婚者だと知らなかったのに不倫トラブルに巻き込まれた場合、自分もだまされていた立場なのに、慰謝料を請求されるのではないかと落ち着かなくなることがあります。

    ただ、相手から独身だと聞いていた経緯や、結婚していると気づけなかった事情があれば、支払を避けられる可能性もあります。

    この記事では、慰謝料を払わなくてよいケース、残しておくべき証拠、請求された時に取るべき対応を順番に整理します。

    既婚者と知らずに交際した場合の不倫トラブル

    不倫になる条件

    まず確認したいのは、相手に配偶者がいたという事実だけで、必ず慰謝料の支払義務が発生するわけではないという点です。

    法律上の問題になりやすいのは、既婚者との交際の中で不貞行為があったかどうかです。

    不貞行為は、一般的に配偶者以外の相手と性的関係を持つことを指し、食事や電話、LINEのやり取りだけで直ちに同じ扱いになるとは限りません。

    ただし、宿泊やホテルへの出入り、肉体関係をうかがわせるメッセージがある場合は、相手の配偶者から不倫だと主張される可能性があります。

    また、相手が既婚者だと知っていたか、知ることができた状況だったかも重要な判断材料になります。

    交際の事実だけで慌てず、相手が既婚だと分かった時期、不貞行為の有無、相手から受けた説明を分けて整理することが大切です。

    慰謝料を請求される理由

    相手の配偶者から慰謝料を求められるのは、夫婦の平穏な関係を傷つけられたという主張があるためです。

    不貞行為は、夫婦間の信頼関係や貞操義務に関わる問題として扱われることがあります。

    そのため、既婚者本人だけでなく、交際相手にも故意または過失があったとして請求されるケースがあります。

    故意とは、相手が既婚者だと知っていながら交際や関係を続けた状態を指します。

    過失とは、はっきり知らなかったとしても、普通に注意していれば既婚者だと気づけたのではないかと判断される状態です。

    もっとも、請求された時点で支払義務が確定するわけではありません。

    請求内容、金額、証拠、交際相手から受けていた説明を確認し、自分に故意や過失があったといえるのかを慎重に見る必要があります。

    知らなかった場合の扱い

    相手が結婚していると本当に知らず、知らなかったことにも落ち度がない場合は、慰謝料を払わなくてよい可能性があります。

    不貞慰謝料では、既婚者と関係を持った事実だけでなく、相手が既婚だと認識していたか、認識できる状況だったかが問題になります。

    交際相手から独身だと聞いていた、結婚を前提にした話をされていた、紹介時にも独身者として扱われていた場合は、知らなかった事情を説明する材料になります。

    このとき大切なのは、「知らなかった」と言うだけでなく、なぜ独身だと信じたのかを具体的に示せるようにすることです。

    LINE、メール、通話履歴、会話のメモなどは、相手が結婚を隠していたことを示す証拠になる可能性があります。

    既婚者だと分かった後に交際を続けていないことも、自分に故意がなかったと説明するうえで重要です。

    不安が強い場面ほど、感情的に相手へ問い詰める前に、事実と証拠を落ち着いて残しておくことが必要です。

    気づけた場合の扱い

    はっきり既婚者だと知らなかった場合でも、状況から気づけたと判断されると、慰謝料請求への反論が難しくなることがあります。

    法律上は、実際に知っていた場合だけでなく、注意すれば分かったはずだという過失が問題になるためです。

    例えば、相手が自宅を教えない、夜間や土日祝に連絡が取れない、家族の存在を感じさせる発言があるといった事情が続く場合は注意が必要です。

    ただし、気づけたかどうかは、出会った場所、交際期間、相手の説明内容などを含めて個別に判断されます。

    交際相手が積極的に独身だと嘘をついていた場合は、既婚を疑いにくかった事情として主張できることもあります。

    大切なのは、相手方から連絡が来た段階で、勢いで謝罪文を送ったり、慰謝料の支払を約束したりしないことです。

    いつ既婚だと知ったのか、知る前にどのような説明を受けていたのかを整理し、必要に応じて弁護士へ相談する方が安全です。

    慰謝料を払わなくてよい可能性がある場合

    独身だと聞いていた場合

    相手から独身だと説明されていた場合は、慰謝料請求に対して反論できる可能性があります。

    不貞慰謝料では、相手が既婚者だと知っていたか、知らなかったことに過失があったかが重要になります。

    独身だと聞いていた事実がLINEやメールに残っていれば、「既婚者だと認識していなかった」と説明する材料になります。

    たとえば、相手が「結婚していない」「恋人はいない」「将来結婚したい」などと話していた記録は、独身だと信じた理由を示す証拠になり得ます。

    ただし、口頭だけのやり取りは後から立証が難しくなるため、思い出せる範囲で時期や会話内容をメモしておくことが大切です。

    相手方から請求を受けた場合でも、すぐに支払うのではなく、独身だと信じた事情を整理してから対応しましょう。

    結婚していると分からなかった場合

    交際中に相手が既婚者だと分かる情報がなかった場合も、慰謝料を払わなくてよい可能性があります。

    慰謝料の支払義務が問題になるのは、既婚だと知っていた場合だけではありません。

    知らなかったとしても、注意すれば分かったはずだと判断されると、過失があると見られることがあります。

    一方で、相手が結婚を隠し、普段の言動からも既婚者だと気づけなかった場合は、こちらの落ち度を否定できる余地があります。

    たとえば、指輪をしていない、独身者として紹介されていた、自宅や生活環境に配偶者の存在を感じるものがなかったといった事情です。

    このような状況を説明するには、当時のやり取りや会っていた場所、相手の発言をできるだけ具体的に残す必要があります。

    結婚していると疑う理由がなかった場合

    相手を既婚者だと疑うきっかけがなかった場合は、慰謝料請求に対して有利に主張できることがあります。

    法律上は、知らなかったこと自体よりも、知らなかったことに落ち度があったかどうかが問題になります。

    相手が休日にも会っていた、自宅に呼んでいた、友人にも独身者として紹介していた場合は、既婚を疑いにくかった事情として整理できます。

    反対に、連絡できる時間が極端に限られていたり、家族の話を不自然に避けたりしていた場合は、相手方から過失を主張される可能性があります。

    大切なのは、自分の感覚だけでなく、第三者から見ても独身だと信じても不自然ではない状況だったかを確認することです。

    疑う理由がなかったと説明するためにも、交際中の具体的な行動や会話を時系列で整理しておきましょう。

    夫婦関係がすでに壊れていた場合

    交際が始まる前から相手の夫婦関係がすでに破綻していた場合は、慰謝料が認められない、または減額される可能性があります。

    不貞慰謝料は、夫婦の平穏な関係を侵害したことを理由に請求されるものです。

    そのため、別居が長く続いていた、離婚協議や離婚調停が進んでいたなど、夫婦としての実態が失われていた場合は、判断が変わることがあります。

    ただし、「夫婦関係は終わっている」と相手から聞いただけでは、破綻していた証拠として十分とは限りません。

    実際には同居していたり、配偶者に離婚の意思がなかったりすると、相手方から反論される可能性があります。

    この事情を主張する場合は、別居の時期、離婚に向けた話し合いの有無、夫婦関係の実態を客観的に確認することが重要です。

    既婚者だと知らなかった証拠

    独身だと言われた証拠

    相手から独身だと説明されていた記録は、自分が既婚者だと知らなかったことを示す重要な材料になります。

    慰謝料請求では、「知らなかった」と主張するだけではなく、なぜ独身だと信じたのかを具体的に説明する必要があります。

    特に、交際相手が自分から独身だと言っていた場合や、結婚を前提にした話をしていた場合は、結婚を隠されていた事情として整理しやすくなります。

    証拠は一つだけで判断されるとは限らないため、LINEやメール、通話履歴、会話内容のメモなどを組み合わせて残しておくことが大切です。

    相手方から請求された後に慌てて探すより、既婚者だと分かった時点で消さずに保存しておきましょう。

    LINEのやり取り

    普段のやり取りが残っている場合は、まずLINEを削除せず、そのまま保存してください。

    相手が「独身」「結婚していない」「一人暮らし」などと説明していた内容は、既婚者だと知らなかったことを裏づける可能性があります。

    結婚を前提にした発言や、将来の同居、両親への紹介をにおわせるメッセージも、独身だと信じた理由を示す材料になります。

    スクリーンショットを撮る場合は、相手の名前、日付、前後の会話が分かるように残すことが大切です。

    一部だけを切り取ると、後から文脈が分かりにくくなるため、会話の流れも含めて保存しましょう。

    スマートフォンの故障や誤操作に備えて、クラウドや別端末にバックアップしておくと安心です。

    メールのやり取り

    メールで交際相手と連絡していた場合も、独身だと説明されていた証拠として使える可能性があります。

    LINEよりも送受信日時やアドレスが確認しやすいため、相手の発言を時系列で整理しやすい点があります。

    たとえば、相手が未婚であることを前提に交際や結婚の話をしていたメールは、既婚者だと認識していなかった事情を説明する材料になります。

    保存する際は、本文だけでなく、送信者、受信者、送受信日時が分かる状態で残してください。

    転送やコピーだけでは情報が抜ける場合があるため、元のメールを削除しないことが重要です。

    必要に応じてPDF化やスクリーンショット保存を行い、後から弁護士に相談しやすい形に整理しておきましょう。

    結婚を隠されていた証拠

    相手が既婚者であることを隠していた事情も、慰謝料請求への反論で大切になります。

    単に「知らなかった」と言うだけではなく、相手の言動から結婚を疑いにくかったことを示せると、説明に説得力が出ます。

    指輪をしていなかった、自宅に呼ばれていた、友人に独身者として紹介されていたなどの事情は、既婚だと分からなかった理由として整理できます。

    ただし、記憶だけでは後から争いになりやすいため、写真、メッセージ、予定表、移動履歴などを残しておくことが大切です。

    相手が意図的に隠していた可能性がある場合ほど、感情的な連絡よりも証拠の保全を優先しましょう。

    指輪がなかった記録

    交際中に相手が指輪をしていなかった事実は、既婚者だと気づきにくかった事情の一つになります。

    ただし、指輪をしていない既婚者もいるため、それだけで慰謝料を否定できるとは限りません。

    写真や動画に相手の手元が自然に写っている場合は、当時の状況を示す補助的な証拠として残しておくとよいでしょう。

    旅行先や食事中の写真、プレゼントを渡した場面など、日付や場所が分かる記録があれば、交際中の様子を説明しやすくなります。

    無理に加工したり、都合のよい部分だけを切り取ったりすると、後から信用性を疑われるおそれがあります。

    指輪がなかった事実は、ほかの証拠と組み合わせて、既婚を疑う理由がなかったことを補足する材料として扱いましょう。

    家に呼ばれていた記録

    相手の自宅に呼ばれていた場合は、結婚していると分からなかった事情として主張できることがあります。

    通常、配偶者と同居している自宅に交際相手を招くとは考えにくいため、独身だと信じた理由になり得ます。

    たとえば、相手の家に私物が少なかった、配偶者の存在を感じるものがなかった、休日や夜間にも招かれていたといった事情です。

    訪問した日時、場所、会話内容、写真、交通履歴などが残っていれば、当時の状況を説明しやすくなります。

    ただし、別宅や単身赴任先だった場合など、相手方から別の説明をされる可能性もあります。

    自宅に呼ばれていた事実だけで判断せず、相手の説明やほかの証拠と合わせて整理することが大切です。

    自分がだまされた証拠

    交際相手に独身だと信じ込まされていた場合は、自分も被害を受けた側だと説明できる可能性があります。

    特に、結婚を隠されて交際を続けさせられた場合や、将来を期待させる発言があった場合は、相手の責任を検討する材料になります。

    慰謝料請求への対応では、自分に故意や過失がなかったことを示すだけでなく、相手がどのように事実を隠していたかを整理することが重要です。

    出会った場所や交際中の会話記録は、独身だと信じた流れを説明する手がかりになります。

    後から記憶が曖昧にならないよう、分かったことから時系列でメモに残しておきましょう。

    出会った場所の情報

    出会った場所の情報は、相手を独身だと信じた理由を説明するうえで役立つことがあります。

    たとえば、マッチングアプリ、お見合いパーティー、友人の紹介など、独身者として出会う前提の場で知り合った場合です。

    プロフィールに未婚と書かれていた、紹介者から独身だと聞いていた、結婚を希望していると説明されていた場合は、重要な材料になります。

    アプリのプロフィール画面、登録情報、メッセージ、参加イベントの記録などが残っていれば、削除せず保存してください。

    相手が退会すると確認できなくなる情報もあるため、早めにスクリーンショットを取っておくことが大切です。

    出会った場所の性質と相手の説明を合わせて整理すると、既婚を疑いにくかった事情を伝えやすくなります。

    交際中の会話記録

    交際中の会話記録は、相手がどのように結婚を隠していたのかを示す重要な手がかりになります。

    録音がなくても、いつ、どこで、どのような話をしたのかをメモに残しておくことで、後から状況を説明しやすくなります。

    たとえば、「一人暮らしだと言われた」「親に会わせたいと言われた」「将来の結婚について話していた」といった内容です。

    会話の直後に作ったメモは、後日まとめた記録よりも具体性を持たせやすくなります。

    一方で、相手に無断で過度な聞き取りをしたり、脅すような連絡をしたりすると、別のトラブルにつながるおそれがあります。

    証拠を残す目的でも、相手を追い詰める行動は避け、保存できる情報を冷静に整理することが大切です。

    慰謝料請求された時に最初にすること

    請求内容を確認する

    突然連絡が来ても、まずは請求の中身を落ち着いて確認することが大切です。

    誰から請求されているのか、どのような事実を理由にしているのか、金額はいくらなのかを分けて見てください。

    相手の配偶者本人からの連絡なのか、弁護士や法律事務所からの通知なのかでも対応の重さは変わります。

    内容証明が届いた場合は、文面、日付、差出人、回答期限を必ず保管しましょう。

    ただし、書かれている内容がすべて正しいとは限らないため、その場で認める必要はありません。

    自分が既婚者だと知った時点や、相手から受けていた説明を整理してから対応することが重要です。

    相手の連絡を残す

    相手方から届いたLINE、メール、電話履歴、書面は削除せずに残しておきましょう。

    慰謝料請求の内容だけでなく、相手方の言い方や連絡頻度も、後の交渉で確認すべき事情になることがあります。

    特に、強い言葉で支払を迫られた場合や、職場や自宅へ連絡すると言われた場合は、証拠として保存しておくことが大切です。

    電話で話した場合は、日時、相手の名前、話した内容をメモに残してください。

    スクリーンショットを取る際は、日付や相手の表示名、前後の流れが分かる形にしておくと整理しやすくなります。

    不安になって消してしまうと、後から自分の状況を説明しにくくなるため注意が必要です。

    すぐに返事をしない

    請求を受けた直後は、焦って返事をしない方が安全です。

    感情的な謝罪や「払います」という一言が、後から不利に扱われる可能性があります。

    特に、既婚者だと知らなかった場合は、どこまで認めるのかを慎重に判断しなければなりません。

    返信する前に、交際の時系列、相手の説明、既婚だと分かった日、関係をやめた時期を整理しましょう。

    回答期限がある場合でも、内容を確認する時間を取りたいと伝える方法があります。

    自分だけで判断が難しい場合は、返信前に弁護士へ相談すると、不要な発言を避けやすくなります。

    すぐにお金を払わない

    慰謝料を請求されても、すぐに振り込む必要があるとは限りません。

    請求額が妥当かどうか、支払義務があるかどうかは、具体的な事情を確認してから判断するものです。

    既婚者だと知らなかった事情がある場合や、相手が独身だと嘘をついていた場合は、支払を否定または減額できる可能性があります。

    一度支払ってしまうと、後から返金を求めるのが難しくなることもあります。

    また、口約束で支払うと、追加請求や示談内容の争いにつながるおそれがあります。

    支払いを検討する場合でも、示談書の内容を確認し、今後の連絡や追加請求の有無まで整理してから進めましょう。

    やってはいけない行動

    感情的に返信しない

    相手方から強い言葉で責められても、怒りや不安のまま返信するのは避けた方が安全です。

    謝罪のつもりで送った文章でも、内容によっては不貞行為や支払義務を認めたように受け取られることがあります。

    特に、「全部私が悪い」「慰謝料を払います」「奥さんに申し訳ない」などの表現は、後の交渉で不利になるおそれがあります。

    既婚者だと知らなかった場合は、相手から受けた説明や証拠を整理する前に、自分の責任を断定しないことが大切です。

    返信が必要な場面でも、事実確認中であることだけを簡潔に伝え、詳しい主張は弁護士に相談してから行う方が安心です。

    感情をぶつけるより、残る文章を慎重に整えることが、トラブルの拡大を防ぐ第一歩になります。

    SNSに書き込まない

    不安や怒りを吐き出したくなっても、SNSに経緯を書き込むのは控えてください。

    匿名のつもりでも、投稿内容や時期、地域、職場、交際相手の特徴から本人が特定される可能性があります。

    相手や配偶者を責める投稿は、名誉毀損やプライバシー侵害の問題に発展するおそれもあります。

    また、投稿内容がスクリーンショットで保存され、慰謝料請求や交渉の場で不利な資料として使われることも考えられます。

    誰かに相談したい場合は、公開の場ではなく、信頼できる相手や法律相談など、情報が広がりにくい方法を選びましょう。

    SNSでは気持ちが楽になる一方で、後から消しても完全にはなかったことにできない点に注意が必要です。

    職場に連絡しない

    交際相手や配偶者の職場へ連絡する行動は、別のトラブルにつながりやすいため避けてください。

    相手に責任を取ってほしい気持ちがあっても、職場へ事実を伝えると、名誉や信用を傷つけたと主張される可能性があります。

    職場での立場を利用して相手を追い詰めるような行動は、慰謝料問題とは別に争いを広げる原因になります。

    また、自分の職場にまで連絡が及ぶと、仕事や人間関係にも影響が出るおそれがあります。

    相手への連絡が必要な場合でも、感情的な電話や訪問ではなく、記録が残る方法で必要最低限にとどめることが大切です。

    責任追及は個人で強引に進めず、証拠を整理したうえで弁護士に相談する方が安全です。

    交際を続けない

    相手が既婚者だと分かった後は、交際を続けないことが重要です。

    知らなかった時期の事情を主張できても、既婚だと分かった後に関係を続けると、故意があったと見られる可能性があります。

    特に、肉体関係や宿泊を続けた場合は、慰謝料請求への反論が難しくなるおそれがあります。

    相手から「もう離婚する」「夫婦関係は壊れている」と言われても、その言葉だけを信じて関係を続けるのは危険です。

    必要な連絡をする場合も、別れや荷物の返却など最小限にとどめ、やり取りは保存しておきましょう。

    自分を守るためにも、既婚者だと分かった時点で距離を置き、今後の対応を冷静に整理することが大切です。

    交際相手に責任を取ってもらえる場合

    独身だと嘘をつかれた場合

    相手から独身だと嘘をつかれていた場合は、交際相手側の責任を問える可能性があります。

    結婚している事実を隠して交際を続けさせた場合、こちらが精神的な負担や不利益を受けたと主張できることがあります。

    特に、結婚を前提にした話をされていた、将来を期待させられていた、既婚者だと知っていれば交際しなかったといえる事情がある場合は重要です。

    ただし、責任を求めるには、嘘をつかれていたことを示す証拠が必要になります。

    LINEやメール、プロフィール画面、紹介時の説明などを保存し、いつ何を言われたのかを整理しておきましょう。

    感情的に責めるより、証拠をもとに冷静に対応する方が、後の交渉でも自分を守りやすくなります。

    結婚を隠されていた場合

    相手が既婚者であることを意図的に隠していた場合も、責任を追及できる余地があります。

    たとえば、指輪を外していた、独身者として振る舞っていた、自宅や生活状況を偽っていたなどの事情です。

    このような行動によって既婚だと分からなかった場合は、自分に落ち度がないことを説明する材料にもなります。

    ただし、相手が「隠したつもりはない」と反論する可能性もあるため、客観的な記録が大切です。

    会っていた日時、場所、相手の発言、結婚を疑わせる事情がなかったことを時系列でまとめておきましょう。

    相手の責任を問う場合でも、直接対決や職場への連絡は避け、必要に応じて弁護士を通じて対応する方が安全です。

    お金を使わされた場合

    交際中に相手のために多額のお金を使わされていた場合は、返金や損害の問題を検討できることがあります。

    たとえば、独身だと信じて結婚準備のために支出した、相手の生活費や借金を負担した、高額なプレゼントを求められたといったケースです。

    ただし、交際中の支出がすべて返してもらえるわけではありません。

    贈り物として渡したものなのか、返してもらう前提だったのか、相手の嘘によって支出したのかが問題になります。

    振込履歴、領収書、カード明細、金銭のやり取りに関するLINEやメールは削除せずに保存してください。

    金額が大きい場合や相手が返金に応じない場合は、自分で強く迫る前に法律相談を利用する方が安全です。

    精神的につらくなった場合

    既婚者だと知らずに交際していたと分かった後、強いショックや不安を抱えるのは自然なことです。

    相手にだまされていた事情がある場合は、精神的な苦痛について責任を問える可能性があります。

    特に、独身だと信じさせられて将来を考えていた場合や、相手の配偶者から慰謝料請求を受けた場合は、負担が大きくなりやすいです。

    ただし、精神的につらいという気持ちだけで請求が認められるとは限らず、相手の嘘や不誠実な行動との関係を説明する必要があります。

    通院記録、相談記録、交際中のやり取り、既婚者だと分かった時期のメモなどは、状況を整理する材料になります。

    無理に一人で抱え込まず、慰謝料請求への対応とあわせて、弁護士や信頼できる相談先に早めに相談しましょう。

    弁護士に相談した方がよい場合

    内容証明が届いた場合

    自宅に内容証明が届いた場合は、早めに弁護士へ相談することをおすすめします。

    内容証明は、誰が、いつ、どのような内容を送ったのかを記録に残す郵便です。

    相手方が本格的に慰謝料請求を進める意思を示している可能性があるため、放置すると状況が悪くなるおそれがあります。

    ただし、届いた内容がすべて正しいとは限らず、請求された金額をそのまま払う必要があるとも限りません。

    まずは文面、差出人、請求金額、回答期限を確認し、封筒や書類を捨てずに保管してください。

    返信前に相談すれば、認めるべき事実と反論すべき点を整理しやすくなります。

    高額な慰謝料を請求された場合

    相場より高いと感じる金額を請求された場合は、自分だけで判断しない方が安全です。

    慰謝料の金額は、不貞行為の有無、交際期間、夫婦関係への影響、既婚者だと知っていたかどうかなどで変わります。

    相手方が強い怒りから高額な金額を提示しているケースもあり、請求額どおりに支払義務があるとは限りません。

    既婚者だと知らなかった事情や、相手が独身だと嘘をついていた事情があれば、支払を否定したり減額を主張したりできる可能性があります。

    一度支払を約束してしまうと、後から交渉しにくくなることがあります。

    金額に不安がある場合は、回答や支払の前に法律相談で見通しを確認しましょう。

    しつこく連絡される場合

    相手方から何度も電話やメールが来る場合は、早めに第三者を入れた方がよいことがあります。

    強い口調で支払を迫られたり、職場や家族に言うと告げられたりすると、冷静な判断が難しくなります。

    連絡が続くほど、感情的に返信してしまい、不利な発言を残すリスクも高まります。

    このような場合は、連絡の日時、内容、相手の言葉を保存し、削除しないようにしてください。

    弁護士に依頼すると、相手方との連絡窓口を任せられる場合があり、直接やり取りする負担を減らせます。

    精神的につらい状況を長引かせないためにも、しつこい連絡が続く時点で相談を検討しましょう。

    示談書にサインを求められた場合

    示談書へのサインを求められた場合は、内容を十分に確認するまで署名しないでください。

    示談書は、慰謝料の金額や支払期限、今後の連絡禁止、追加請求の有無などを決める重要な書面です。

    一度サインすると、後から「内容をよく分かっていなかった」と主張するのが難しくなることがあります。

    特に、不貞行為を認める文言や、相手方に有利な内容だけが書かれている場合は注意が必要です。

    既婚者だと知らなかった事情があるなら、その点が反映されているかも確認しなければなりません。

    署名前に弁護士へ見てもらうことで、不利な条件を避け、必要な修正を求めやすくなります。

    まとめ

    交際相手が既婚者だと知らなかった場合、関係があったという事実だけで慰謝料の支払が決まるわけではありません。

    不倫トラブルで大切なのは、相手から独身だと聞いていた記録や、結婚を隠されていた事情を残しておくことです。

    請求を受けた直後は、謝罪や支払の約束を急がず、連絡内容や証拠を消さずに保管しておきましょう。

    内容証明や示談書、高額な請求が関わる場合は、一人で抱え込まず、早めに弁護士へ相談して落ち着いて対処することが大切です。

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